Lotus1-2-3

私がPCを使い始めた当時は、表計算といえばLotus1-2-3でした。Lotus1-2-3はロータス社が発売した表計算ソフトで、表計算の中にグラフを作成したりできて、表計算の分野では圧倒的に強かったです。私は他にオフコン上で表計算機能のツールを使っていましたが、Lotus1-2-3に比べると圧倒的に使い勝手が悪かったです。

Lotus1-2-3は「/」キーでメニューが起動し、メニューのアルファベットを覚えていると、キーボードだけで素早く操作ができます。OSがDOS時代では操作もやりやすくてスピードも速くて、私は当時PC上で一番好きなソフトはLotus1-2-3 でした。

ところがWindowsが発売されると、WindowsでExcelが発売されると状況は一転します。Lotus1-2-3もExcelに後れを取ってWindows版が発売されました。Windows版では、1つのファイルに複数のワークシートが存在するマルチワークシート機能を導入しました。ところがExcelがバージョンアップの際に、Lotus1-2-3のマルチワークシートの機能をブックという形で導入ました。Lotus1-2-3の発売がWindows上ではExcelに後れを取ったため、DOS版のようにはシェアを伸ばすことができませんでした。

現在ロータス社はIBM社に買収され、Lotus1-2-3もうバージョンアップはしないとアナウンスされています。一時は表計算といえばLotus1-2-3言われた時代がありましたが、今となっては遠い過去になってしまいました。寂しいものです。

Excel

現在、表計算といえばExcelのことを指します。会社ではPCを使う場合にExcelに入力していることがほとんどだったりします。Excelはマイクロソフト社の表計算ソフトで、もともとはマックで動く表計算ソフトでした。マックで成功したことで、マイクロソフトはWindowsの発売と共に、Windows版のExcelを発売して、Excelは圧倒的なシェアを獲得したのです。

私が初めて買ったのはExcelがまだ4.0でした。当時はワークシート1枚のみで、ごちゃごちゃしたアイコンもなくシンプルで使いやすかったです。4.0の頃から関数や集計機能は優れていましたが、バージョンアップの度に新しい機能がさらに追加されてきました。昔から使っている人間は追加された新しい機能だけを覚えればいいので、どのバージョンのExcelでも同じように使えます。ただし、バージョンアップでアイコンが増えたり、やりたい機能が階層深くに隠れて、操作が正直やりにくく感じることがあります。

私が表計算ソフトを一番観察していたのは20年前です。Windows版では、ExcelとLotus1-2-3とQuattroProの3つの表計算ソフトが切磋琢磨していました。3つの表計算ソフトがあると機能だけではなく使いやすさでも競い合っていて、いい時代でした。ところが、今ではExcelの独り勝ち状態です。こうなると、Excelの操作が変わるとユーザもExcelに合わせなければならなくなりました。1つのソフトが独占状態になると、ソフトのベンダーの力が強くなることを改めて感じる次第です。